お洒落なカフェが苦手です。

40代、子なし専業主婦の雑記

早春の物思い~3000文字 フレグランス~


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数日前に降った雪の名残が
まだ道の片隅に残っている
それを眺めながら、
今日も歩き慣れた道を散歩する
暦の上では春を向かえたが、
あと数回は雪が降るだろう
積もらずに消えてしまう、春の雪だけれど


北国の春は近づいたと思っても
また遠のき、
三寒四温を繰り返しながら
やっと訪れるのだ


私の住む地域は、東北地方の太平洋側なので、
日本海側に比べれば雪は少ない
しかし、その分風の強い日が多い
雪が降った日の方が、体感的には
暖かい場合もある
いずれにしても、今の時期は
まだまだ寒いのである


健康の為に散歩をしているのだが、
毎回代わり映えしない冬枯れの風景、
色の無い景色を眺めながら冬の間は歩いている
それが、ある日突然に黄色やピンクが
目に飛び込んでくるのだ
それらは、早咲きの梅の色だったり、
万作や蝋梅の色だったりする
待ちに待った春の訪れを感じる瞬間だ


あの色を見つけた時のうれしさは、
北国の人ならわかっていただけるかしらん?
本当に心からうれしいものなのだ
流石に道端で踊り出しはしないが、
心の中では踊っていると思っていただきたい


寒さからの開放、
冬の重い、どんよりとした空から
空間の広がりを感じる空へと変わっていく
それは、暗い圧迫感のある長いトンネルを
やっと抜けるような感覚に近いと思う


ある日を境に、目に見えてその変化が訪れるのだ
自然とは不思議なものだ、
といつも思わされる


そして春は、色と共に、
香りもつれてくる
花の香り、土のにおい、
冬の間じっとしていた自然が、
動き出す香りだ
生命がわさわさと活動をはじめ、
寒さに縮こまっていたものたちが
一気に動き出す


そんな季節には、まだ少し早いのだけれど
今日は、すっかり春の陽気だ
気の早いカワラヒワが、
コロコロとさえずりながら
飛んでいく
鳥たちはもう恋の季節が待ちきれないようだ


カワラヒワはスズメくらいの大きさの鳥だ
全体はウグイスよりも暗めの緑色で、
羽を広げた時にチラッとみえる黄色が目をひく
なかなかお洒落な鳥なのだ
松の実やヒマワリの種、
草の種子などを好んで食べ、
私の住む辺りでは、5月の連休ごろに
盛んと見かける
子育てに忙しい時期になるようだ


お洒落な鳥とは言ったが、
お洒落なのはオスであり、
メスは若干地味である
コロコロと綺麗な声で鳴くのもオスである
綺麗な声で鳴きながら、
松の枝を飛び歩き
仕切りにメスにアピールする姿は
なかなか健気である


人間は、女性の方がお洒落やお化粧に余念がないが、
自然界では逆の場合がほとんどだ
オスの方がお洒落であり、目立つのだ
地味好みで、いつもサッパリした服装の私は、
自然界ではある意味普通のメス
と言うことになろうか?
などと愚にもつかない考えに耽ったりする


ふと、目線を道に向ければ、雪で湿った土から
オオイヌノフグリが葉を出している
こちらも春に向けて、準備万端といった様子だ


オオイヌノフグリは、春になると
青い小さな花をつける
草たけは低く、地に這うように生えている草だ
道端や河川敷などの原っぱで
簡単に見つけることができる


しかし、この可憐な花をみて思うのは
なんでこんな名前をつけられてしまったのだ?
ということである


理由は秋、種子をつけた時に分かるそうなのだが……
私は、今だに実物は見つけかねている
秋は他の草たけの高い草に紛れて
見つけるのが難しいのだ


名前の理由を知りたい方は
検索でもしていただくとして
ここでは割愛する
昔の人のネーミングセンスって?
と思われるはずである


さて、目を移せば日当りの良い花壇では、
水仙がちょっと芽を出し始めている
球根類は春先の早い段階から
活動を開始するものが多い


ムスカリやクロッカスなどは暖かくなると
真っ先に咲きはじめる
春を告げる花という感じで私は好きだ
プランターでも栽培が容易なので、
春の訪れをいち早く感じたいという方には
オススメの球根だ


話を戻そう、
水仙、水仙の話である
水仙と言えば、ニホンスイセンを
初めて見た時の驚きは忘れられない
花は小さく可憐なのだが、
とても良い香りがする花なのだ
貴重な天然香料として、
香料の採集も行われているとか?いないとか?


現在では品種改良が進み、バニラ系、
シトラス系ジャスミン系など、
5種類程度の香りの種類があり、
様々な品種の水仙があるようだ
ちまたで良く見かけるのはラッパスイセンだろうか
ラッパスイセンは残念ながら
あまり香りがしないので
水仙が香るという印象は薄かった


ある日、私が見かけたのは花の小さい、
昔ながらのニホンスイセンだと思われる
全くこの小さな花のどこにそんなパワーがあるのか?
と驚かされるほどの香りを放つのだ


外側は白の花弁で中心は黄色と
見た目は普通の良く見る水仙と変わらない
しかし、その香りたるや、
たった数本咲いているだけなのに
周囲が香りのパラダイスと化すのである


私は、はじめどこから漂ってくる香りなのか
分からなかったのだか
それが、ご近所の庭の片隅で咲く
ニホンスイセンだったのだ
驚きとともに、良い香りに魅了され
散歩の足を止め、しばし香りを楽しませて頂いた


香りの強い庭木としてすぐに思いつくものに
沈丁花(ジンチョウゲ)があるが
あれに勝るとも劣らない
香りのパワーだと思う


沈丁花の香りも私の好きな香りの一つである
思えば、あの花もとても小さい花が
塊となって枝先につき、
鞠のようにコロンとなって咲く
花弁を大きくしたり、色を鮮やかにして
虫を誘い、受粉させることよりも
香りを強くすることで、
虫を誘うことにしたということなのか?
これまた、自然界の生存競争の
面白さの一端を感じる
残念ながら水仙も沈丁花も
受粉しても結実はしないようだ


庭のある賃貸に移ってきたことだし、
来年はニホンスイセンを植えてみようか?
思い出したのも何かの縁かもしれない


せっかくなので、沈丁花の話をしよう
沈丁花も春の花といって良いだろう
ソメイヨシノが咲き出す
少し前くらいに良い香りを漂わせる


昔住んでいた、実家の庭には
ちょっと立派に成長した沈丁花があった
花が咲き出すと、庭中に沈丁花の香りが漂う
花がわりと長持ちするので、
枝先を切って一輪挿しに飾り
玄関などに置かれていたものだ


閉めきった空間だと、より一層香りが感じられる
学校から帰ってきた時には、
胸いっぱいに吸い込んで、楽しんでいた
今になって考えると、なかなか風流な
小学生だったんじゃないか?


沈丁花は、中国から持ち込まれた花木で
寒さは少し苦手らしい
東北での越冬は難しいと書いてある本もある
しかし、我が家の沈丁花はみごとに環境に適応していた
土や日当りも肌にあったのか?


特に手入れする訳でもなく、
花が終わった後には、随分思いきって
剪定したりもしたが
枯れることは無く、病気知らずだった
そして、毎年花を咲かせてくれた
残念ながら今はもう残っていない
まだ残っていたら大分老木だ
花は咲いていただろうか………


まだ冬枯れ色の散歩道を歩きながら
少し物思いに浸った
早春のある日であった





~~~~~~~~~~~~~~~~~
こうして、つらつらと取りとめの無い
文章を書いてしまって申し訳ないです
Twitterの企画である
3000文字チャレンジに初挑戦してみました


はじめは、読むだけでいいや~と
思っていたのですが
段々と書いてみるか?
という気持ちが出てきて……



でも3000文字だよ?
原稿用紙7枚半だよ?
無理じゃね~??


それが、
出さなくてもいいから
とりあえず書いてみる?
に変化していきました


で、書いちゃ消し、書いちゃ消しを繰り返し
なんか無理矢理感はあるものの、
一応、約3000文字は書いたよ?
という感じになりましたので
恥ずかしながら、アップしてみました


多分この「あとがき」のようなものを含めると
3000文字越えているはずです
初挑戦なので、オマケしてください(笑)


出来はどうあれ、(約)3000文字書けたことは
すごく自信になりました
また、書けそうなお題の時は参加したいです

ありがとうございました(^^)




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